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職人時代のあの感覚

タカさんです。

過ごしやすい気温だった一日でした。

何だかひたすら色んな人と話をする毎日であっという間に夜です。


今日のお題は職人。

僕は看板屋の息子として生まれました。

物心ついた頃にはシンナーの匂いの中で色んな道具に囲まれて過ごしていました。

気づいたら自分も鉄工所に勤め、毎日暗い工場で、1日三言くらいしか話さない工場長とひたすら鉄やステンレスに向かって削ったり、穴を開けたりしていました。

工場長の三言は・・・

タカ「おはようございます」  工場「おう」

工場「昼だぞ」 タカ「はい」

工場「帰るぞ」 タカ「はい」

ってことは俺も三言ってことか(笑) ま~本当に1週間のうち3日はこんな感じでした・・・。

毎日、毎日いくつも同じものを作り、塗装の部屋にこもって色を塗っていました。

この仕事が大好きでした。 形に残るし、丁寧でスピーディーな作業が命なのですが、上達が実感できるんです。

やればやるほど感覚が身につきます。 気づくと、どの太さのネジやボルトも見ただけで何ミリかわかるようになりました。

そんな地味な職人時代に、今の仕事に活きる自分にとって大切な感覚がもうひとつ芽生えました。

ある日、暗い工場の中に夕陽が差していて、その光に照らされた空中に鉄粉が無数に舞っているのが見えました。 

それを眺めている時、なぜかふと思いました。 


自分ってちっぽけなひとりの人間だよな~。 偉いとか立派って何だろう?

大したことできないけど、こういうちっぽけな集まりで世の中は成り立っているんだよな~。


同時にその自分が何だかうれしくもなりました。


今のこの仕事について3年半。 自分や住人、スクラムメンバーなど冬月荘に集う一員として居心地が良かったり、誰もが主役になれるって心から思えるのは、職人時代の体験も大きく影響しているように思えるのです。









 



 
by togetuso | 2010-12-21 23:27